クロウリー FX-37 標準現像液

FX-37 Speed Enhancing Film Developer
コダックT-MAX、イルフォードDELTA等のTグレイン(平粒子)フィルムに適した現像液。 フェニドンを現像主薬としてハイドロキノンを組み合わせ、過生成を得るPQ現像液。 1:3希釈での使用で、一般的なMQ処方の標準現像液よりかなり高い、うまくすればISO感度に近いフィルム感度が得られます。
トラディショナルタイプのフィルムに組み合わせても高い感度が得られますが、粒子がかなり目立つので35ミリフィルム等ではオススメ出来ません。
標準現像でとにかく感度と鮮鋭度が欲しい時に。

    FX-37 保存液1リットル
    水 (50℃) 600 ml
    無水亜硫酸ナトリウム 70 g
    ハイドロキノン 5.0 g
    1水塩炭酸ナトリウム 5.0 g
    フェニドン 0.5 g
    ホウ砂 2.5 g
    臭化カリウム 0.5 g
    ベンゾトリアゾール 0.2%水溶液 25 ml
    水を加えて総量 1000 ml

600ml程度の温水を用意し、処方の順番に攪拌しながら徐々に加え、溶解していきます。 使用量が極端に少ないフェニドンは正確な計量が難しいため、あらかじめ0.2%水溶液を作っておくことをオススメします。 粉末のままですと溶解にも手間取ります。
臭化カリウムも水溶液とする場合には開始時の温水量が問題になるので、水溶液の濃度を高く作っておく必要があります。

1:1~1:3希釈で使用します。希釈率が高いほど実用上のフィルム感度を上げられますが、粒状性をかなり犠牲にするので十分なテストをした上で実戦使用してください。
1:3希釈で24℃の場合、DELTA400で6分程度、DELTA100で8分程度がテストの開始点として手頃だと思います。

感度が出るという点では非常によいと思います。 ボクのテストでは、散光式2号印画紙向けに設定してシャドウ基準でシビアにやって、DELTA400でしっかり400、400プレストでも320まで得られました。 しかし粒子がかなり気になるので135フォーマットでは使いにくいですね。